我が家のチョウバエ発生源探しの長い戦い
あれは忘れもしない、去年の夏のことでした。最初は数匹だったんです、浴室の壁に止まっている小さな虫が。気にしていなかったのですが、日に日にその数が増え、ついにはリビングや寝室でも見かけるようになりました。インターネットで調べて、すぐにそれがチョウバエだとわかりました。対策として、まず浴室とキッチンの排水溝を徹底的に掃除しました。パイプクリーナーを流し込み、ブラシでこすり、熱湯をかける。これを数日続けたのですが、チョウバエは一向にいなくなる気配がありません。むしろ増えている気さえしました。どこが発生源なのか、皆目見当がつかないのです。排水溝以外にも、洗面台の下、洗濯機の防水パン、観葉植物の受け皿、窓のサッシ、考えつく限りの場所をチェックしましたが、幼虫や蛹らしきものは見当たりません。途方に暮れていたある日、ふとキッチンの換気扇の下に水滴が落ちていることに気づきました。普段あまり使わない換気扇で、油汚れが溜まっているのは知っていましたが、まさかそこが発生源とは夢にも思っていませんでした。恐る恐るフィルターを外し、内部を覗き込むと、油と埃が混じったヘドロ状の汚れの中に、うごめく小さな幼虫を発見したのです。原因は換気扇ダクト内に溜まった結露と油汚れでした。すぐに分解して徹底的に洗浄し、ようやく我が家のチョウバエ騒動は終息しました。発生源がわからないときの絶望感は相当なものでしたが、諦めずに探し続けたことが功を奏しました。まさかこんな場所とは、というのが正直な感想です。