築年数の古いアパートや家屋では、ゴキブリの発生に悩まされるケースが少なくありません。建物の構造上の問題や、長年の汚れの蓄積などが原因となり、一度発生すると根絶が難しいと考えられがちです。しかし、適切な対策を根気強く行えば、築古物件であってもゴキブリの完全駆除は可能です。ここでは、築40年以上の木造アパートでゴキブリの完全駆除に成功したAさんの事例をご紹介します。Aさんが入居した当初から、キッチンを中心にチャバネゴキブリが頻繁に出没していました。市販のスプレー殺虫剤ではその場しのぎにしかならず、夜になると活動が活発化し、精神的にも大きなストレスを感じていました。そこでAさんは、専門書やインターネットで情報を収集し、徹底的な対策に乗り出すことを決意しました。まず行ったのは、徹底的な「大掃除と整理整頓」です。特にキッチン周りは、油汚れや食品カスがゴキブリの餌となるため、換気扇、コンロ周り、棚の内部まで、文字通りピカピカになるまで磨き上げました。不要なものを処分し、収納スペースを整理することで、ゴキブリの隠れ家を徹底的に排除しました。次に「侵入経路の特定と封鎖」。古い建物特有の隙間が多数存在することを発見しました。シンク下の配管周り、壁と床の間の隙間、窓枠の劣化部分などをリストアップし、ホームセンターで購入したパテやコーキング剤、アルミテープなどを使って、一つ一つ丁寧に塞いでいきました。換気口にはフィルターを取り付け、排水口にはネットを設置しました。そして「ベイト剤の集中投入」。チャバネゴキブリは狭い範囲で繁殖する習性があるため、キッチン周辺にベイト剤を集中的に設置しました。冷蔵庫の裏、コンロ下、シンク下、食器棚の中など、ゴキブリが潜んでいそうな場所に、複数の種類のベイト剤を多数配置しました。効果が薄れないよう、推奨される交換時期を守り、定期的に新しいものと交換しました。これらの対策を始めてから約1ヶ月後、ゴキブリの姿を見る頻度が激減しました。3ヶ月が経過する頃には、ほとんど見かけなくなり、半年後には完全に出没しなくなりました。Aさんは、その後も清掃とベイト剤の定期交換を継続し、再発を防いでいます。この事例は、築古物件であっても、諦めずに「清掃」「侵入経路封鎖」「適切な駆除剤の使用」という基本を徹底すれば、最強のゴキブリ対策となり得ることを示しています。
築古アパートのゴキブリ完全駆除成功事例