長年、害虫駆除の現場に携わっていると、チョウバエの発生源がわからず困り果てたお客様から多くのご相談を受けます。プロとしてまずお伝えしたいのは、「発生源は必ずどこかにある」ということです。諦めないことが肝心です。ご家庭でできる対策をやり尽くしてもダメな場合、いくつかプロが実践している視点やコツがあります。一つは、「水の流れ」を徹底的に追うことです。チョウバエは水のあるところに発生しますから、家の中の給水管、排水管、雨水の通り道などを図面などで確認し、漏水や水の滞留が起こりうる箇所を推測します。特に、壁の中や床下など、見えない部分でのトラブルが原因となっているケースが少なくありません。二つ目は、「臭い」に注目することです。チョウバエの発生源となる腐敗した有機物は、特有の臭いを発していることがあります。鼻を頼りに、家の中で普段と違う臭いがする場所がないか探してみるのも有効です。換気扇を回した時だけ臭う、特定の部屋だけカビ臭い、といった情報がヒントになることもあります。三つ目は、「時間帯」による変化を見ることです。チョウバエは夜行性ではありませんが、活動が活発になる時間帯や、特定の時間になると多く見かける、といったパターンがないか観察します。例えば、入浴後に浴室で多く見かけるなら浴室周辺、料理後にキッチンで見かけるならキッチン周辺が発生源である可能性が高まります。そして最後に、それでも分からない場合は、やはり専門家への相談をお勧めします。私たちは経験と知識、そして専用の機材を駆使して、お客様が見つけられなかった発生源を特定することができます。床下や壁内の調査、場合によっては建物の構造的な問題まで踏み込んで原因を突き止めることも可能です。一人で悩まず、専門家の力を借りるという選択肢もぜひ検討してください。
専門家が語るチョウバエ発生源特定のコツ