先日、いつものようにキッチンの掃除をしていた時のことです。シンク下の収納スペースの奥、普段あまり物を動かさない場所に、何か小さな茶色い物体が落ちているのに気づきました。最初は木くずか何かかと思ったのですが、よく見ると米粒より少し大きいくらいで、表面に筋のような模様が入っています。なんだろう、と手に取ろうとした瞬間、背筋が凍りました。これは、まさか。以前インターネットで見た、あのチャバネゴキブリの卵鞘にそっくりだったのです。我が家では数年前に一度チャバネゴキブリが発生し、業者さんに頼んで徹底的に駆除してもらって以来、姿を見ることはありませんでした。それなのに、なぜ今、こんなところに卵鞘が?ショックと嫌悪感で、しばらくその場で固まってしまいました。卵鞘があるということは、親がいる可能性が高い。そして、この卵鞘から数十匹の幼虫が孵化するかもしれない。そう思うと、いてもたってもいられなくなりました。すぐにゴム手袋をはめ、その卵鞘をティッシュで慎重に掴み取り、ビニール袋に入れて口を固く縛りました。念のため、袋を二重にして、さらに密閉できる容器に入れました。これを家の中に置いておくのは精神衛生上良くないので、すぐに屋外のゴミ箱に捨てに行きました。しかし、それで終わりではありません。卵鞘が一つ見つかったということは、他にも隠れている可能性がある。その日から、私の家中くまなくチェックする日々が始まりました。冷蔵庫の裏、電子レンジの下、食器棚の隅、壁のわずかな隙間まで。幸い、その後新たな卵鞘や成虫が見つかることはありませんでしたが、あの小さな茶色い物体がもたらした恐怖は、しばらく私の心から離れませんでした。この経験から学んだのは、油断は禁物だということ。定期的な清掃と点検、そして隙間を塞ぐなどの予防策がいかに重要かを痛感しました。もう二度と、あんな思いはしたくないものです。
恐怖再び!キッチンで見つけた小さな悪魔の卵