和室の畳やリビングのカーペットは、ダニなどの温床になりやすい場所です。ふとした時に、表面に白くて小さい虫のようなものを見つけ、不安になったことはありませんか。畳やカーペットで見られる白い小さい虫としては、コナダニやチャタテムシ、あるいはシバンムシの幼虫などが考えられます。また、肉眼では見えにくいチリダニ(ヒョウヒダニ)も、その死骸やフンが白い粉のように見えることがあります。これらの虫は、人のフケやアカ、食べこぼし、湿気、カビなどを餌や繁殖条件としています。見つけてしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。まず基本となるのは「掃除機がけ」です。畳の目に沿って、あるいはカーペットの毛足を逆立てるように、1平方メートルあたり数十秒かけるくらいの時間をかけて、ゆっくりと丁寧に吸引しましょう。部屋の隅や家具の下なども忘れずに行います。掃除機の排気で虫やアレルゲンをまき散らさないよう、排気のきれいな掃除機を選ぶか、窓を開けて換気しながら行うのがおすすめです。次に有効なのが「熱による駆除」です。ダニ類は高温に弱いため、スチームクリーナーをカーペットにかけるのは効果的です。ただし、畳には水分が残りカビの原因になる可能性があるので注意が必要です。布団乾燥機を使い、畳やカーペットの温度を上げるのも良い方法です。天気の良い日にカーペットを天日干しするのも効果がありますが、畳は難しいでしょう。「換気と乾燥」も重要です。部屋の窓を定期的に開けて風通しを良くし、湿度を下げましょう。特に畳は湿気を吸いやすいため、意識的な換気が大切です。市販されている「薬剤の使用」も選択肢の一つです。畳に針を刺して薬剤を注入するタイプや、カーペット用のダニよけスプレー、部屋全体に行き渡る燻煙剤などがあります。使用する際は、説明書をよく読み、用法用量を守ってください。特に小さなお子様やペットがいるご家庭では、安全面に十分配慮しましょう。これらの対策を一つだけでなく、複数組み合わせ、そして継続的に行うことが、畳やカーペットの白い小さい虫対策の鍵となります。