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観葉植物がゴキブリの温床に?
部屋に潤いと癒しを与えてくれる、観葉植物。しかし、その管理方法を一つ間違えると、私たちの意図とは裏腹に、ゴキブリを呼び寄せ、育ててしまう「温床」となり得ることをご存知でしょうか。ゴキブリ予防を徹底するなら、室内のグリーンにも、少しだけ注意を払う必要があります。なぜ、観葉植物がゴキブリの発生源となるのでしょうか。その理由は、主に三つあります。第一に、「隠れ家」としての魅力です。大きく茂った葉の陰や、鉢と受け皿の間、あるいは、鉢を置いているプランタースタンドの下などは、暗くて狭い場所を好むゴキブリにとって、格好の隠れ家となります。日中はそこに潜み、夜になると、餌を求めて活動を開始するのです。第二に、「水」の供給源です。植物に与えた水が、受け皿に溜まったままになっていませんか。その溜まり水は、ゴキブリにとって、砂漠の中のオアシスのような、貴重な給水ポイントとなります。彼らは、水を飲むだけで、長期間生き延びることができます。そして、第三の、そして最も厄介な原因が、「土」そのものです。観葉植物に使われる腐葉土や、有機肥料には、ゴキブリの餌となる有機物が豊富に含まれています。さらに、湿った土の中は、ゴキブリが卵を産み付けるのに、非常に適した環境なのです。特に、屋外で育てていた植物を、冬場に室内へ取り込む際には、その土の中に、ゴキブリの卵や、他の害虫が潜んでいる可能性も否定できません。では、どうすれば良いのでしょうか。まず、水のやりすぎに注意し、受け皿に溜まった水は、必ずその都度捨てることを徹底します。鉢の周りや、葉の上に落ちた枯れ葉なども、こまめに取り除きましょう。これらは、湿気を保ち、ゴキブリの隠れ家となります。また、化学肥料に切り替えたり、土の表面を、ハイドロボールや赤玉土といった、無機質の用土で覆ったりするのも、有機物を減らし、産卵を防ぐ上で効果的です。ハッカ油スプレーを、鉢の周りの床や壁に吹き付けておくのも良いでしょう。植物との共存を楽しみながら、ゴキブリの侵入を許さない。そのための、少しの知識と工夫が大切です。
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ゴキブリを寄せ付けない家の作り方
ゴキブリの侵入経路を物理的に塞ぐことと並行して、もう一つ、極めて重要な予防策があります。それは、あなたの家を、ゴキブリにとって「全く魅力のない、居心地の悪い場所」に変えてしまうことです。たとえ侵入に成功したとしても、「この家には、我々が生きるために必要なものがない」と判断させ、定住を諦めさせる。そのための戦略が、彼らの生存に不可欠な「餌」「水」「隠れ家」という三つの要素を、家の中から徹底的に排除することなのです。まず、最も重要なのが「餌を断つ」ことです。これは、ゴキブリとの戦いにおける「兵糧攻め」に他なりません。ゴキブリは驚くほど雑食性で、人間の食べかすはもちろん、油汚れ、髪の毛、ホコリ、本の糊まで、あらゆるものを餌にします。キッチンでは、調理後や食後の清掃を徹底し、食べかすや油汚れを残さないようにしましょう。シンクに洗い物を溜めておくのは、ゴキブリに豪華なビュッフェを提供しているようなものです。食材は、必ず蓋の閉まる密閉容器に入れて保管し、特に小麦粉や砂糖、乾物などの粉類は、袋のまま放置しないようにします。生ゴミは、蓋付きのゴミ箱に入れ、こまめに処分することが大切です。次に、「水を断つ」ことです。ゴキブリは、水一滴あれば数週間生き延びることができると言われています。キッチンのシンク周りや、浴室、洗面台を使った後は、水滴をきれいに拭き取る習慣をつけましょう。ペットの水飲み皿を、夜間は片付けておくのも有効です。そして、「隠れ家をなくす」ことです。ゴキブリは、暗く、狭く、暖かく、湿気のある場所を好みます。冷蔵庫やコンロの裏、電子レンジの下などは、定期的に動かして掃除し、彼らの巣となり得るホコリやゴミを取り除きます。そして、意外な盲点となるのが、溜め込んだ段ボールです。段ボールの隙間は、格好の産卵場所となります。不要な段ボールは、家に溜め込まず、速やかに処分しましょう。これらの地道な清掃と整理整頓の積み重ねが、ゴキブリにとっての「住みにくい家」を作り上げるのです。
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ゴキブリ予防、私が実践する夜の儀式
私が、今の家に引っ越してきてから、もう五年になります。この五年間、私は、家の中で一度も、生きているゴキブリの姿を見ていません。それは、決して偶然ではありません。私が、毎晩、寝る前に欠かさず行っている、いくつかの地道な「儀式」の成果だと、確信しています。それは、ゴキブリに「今夜も、この家に泊まる場所はない」と、宣言するための、静かなる戦いです。まず、一日の終わり、最後の食器を洗い終えた後、私はキッチンのシンクを完全にリセットします。三角コーナーの生ゴミは、小さなビニール袋に入れて口を固く縛り、蓋付きのゴミ箱へ。ゴミ受けに溜まった細かなくずも、きれいに取り除きます。そして、シンク全体をスポンジで洗い上げ、最後に、乾いた布で、水滴一つ残らないように、完璧に拭き上げます。蛇口の周りも、念入りに。これで、彼らの夜の給水ポイントは、完全に断たれました。次に、コンロ周りの掃除です。その日の調理で飛び散った、目に見えない油の粒子を、アルコールスプレーとキッチンペーパーで、丁寧に拭き取っていきます。油汚れは、ゴキブリにとって、最高級のディナーです。そのご馳走を、一切残しません。床に落ちた、パンくずや、野菜のかけらがないかも、最終チェックします。そして、儀式の最後を締めくくるのが、ハッカ油スプレーの散布です。自分で手作りした、爽やかな香りのスプレーを、シンクの下の配管周り、ゴミ箱の蓋の裏、そして、玄関のドアの下の隙間に、シュッ、シュッと吹きかけていきます。これは、私の家の入り口に、「侵入禁止」の結界を張るようなものです。この一連の作業にかかる時間は、わずか十分程度。しかし、この毎晩の地道な繰り返しが、ゴキ-ブリにとって、我が家を「餌も水もなく、不快な匂いがする、全く魅力のない場所」へと変えてくれたのだと、私は信じています。ゴキブリ予防に、特別な魔法はありません。あるのはただ、清潔を愛し、継続する力だけなのです。