2026年2月
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台風後の沖縄で大量発生する蚊と感染症
台風銀座とも呼ばれる沖縄では、毎年のように強力な台風が襲来し暴風雨による被害をもたらしますが、台風が過ぎ去った後にやってくるもう一つの災厄が、水たまりの発生に伴う蚊の大量発生です。台風によってもたらされた大量の雨水は、庭の植木鉢の受け皿や古タイヤ、空き缶、ブルーシートのくぼみ、さらには側溝や屋上の排水口などに溜まり、これが熱帯シマカやヒトスジシマカといった蚊にとって絶好の産卵場所となります。沖縄の高温多湿な気候はボウフラの成長スピードを加速させ、台風通過後わずか一週間程度で成虫となった蚊が一斉に羽化し、住民を襲うようになります。蚊は単に刺されると痒いだけでなく、デング熱やジカ熱、日本脳炎といった深刻な感染症を媒介するベクター(運び屋)としての危険性を持っており、特に海外からの観光客が多い沖縄では、海外で感染した人から蚊を介して国内感染が広がるリスクも無視できません。そのため、台風が去った後は家の周りを点検し、溜まった水をすべて捨てることが最も効果的かつ重要な蚊対策となります。また、ボウフラが湧いてしまった水たまりには、少量の食用油を垂らして水面に膜を作り呼吸をできなくさせる方法や、ホームセンターで売られているボウフラ駆除剤を投入するといった対策も有効です。県や自治体も定期的な薬剤散布を行っていますが、個人の敷地内にある小さな水たまりまでは手が回らないため、住民一人一人が「水溜まりは蚊の培養槽である」という危機感を持ち、溜まり水を排除する「水抜き」の習慣を徹底することが、自分と家族、そして地域全体の健康を守ることにつながるのです。