都内在住の30代夫婦、共働き。子供はまだいない。週末はカフェ巡りが趣味。そんな私たちが、新築一戸建て購入を決意したのは、結婚3年目を迎えた頃だった。賃貸マンションでの生活も快適だったが、将来のことを考えると、やはり「自分たちの家」を持ちたいという気持ちが強くなった。 まず、始めたのは情報収集だ。インターネットで不動産情報サイトを毎日チェックし、気になる物件があれば、資料請求をしてみた。週末には、モデルハウスやオープンハウスにも足を運んだ。そこで実感したのは、新築一戸建てといっても、様々なタイプがあるということ。マンションのようなスタイリッシュなデザインのものもあれば、昔ながらの落ち着いた雰囲気のものもある。私たちの希望は、開放感のあるリビングと、書斎スペース。夫婦それぞれの趣味の時間も大切にしたいからだ。 しかし、理想の物件が見つかっても、すぐに契約できるわけではない。問題は、やはり資金計画だった。住宅ローンは、借りられる金額と実際に返せる金額が違うということを、身をもって知った。銀行の担当者と何度も話し合い、返済シミュレーションを繰り返した。頭金は、もう少し貯めておこうと、夫婦で節約生活を始めた。毎晩外食していたのを、自炊に変え、週末のカフェ巡りも控えるようにした。この時は、新築一戸建てを手に入れるためなら、何でもできる気がした。 数ヶ月の節約生活を経て、ようやく予算も固まった。改めて物件を探し始めると、以前よりも物件を見る目が変わっていた。ただ「素敵」というだけでなく、間取りや設備、周辺環境など、より現実的な視点で物件を見れるようになっていたのだ。そして、ついに運命の出会いが訪れた。それは、郊外にある、少し広めの建売住宅だった。私たちの希望にピッタリの開放的なリビングと書斎スペース、そして、緑豊かな周辺環境。まさに理想の家だった。 契約に向けて、何度も不動産会社と打ち合わせを重ねた。契約書の内容をしっかりと確認し、不明な点は全て質問した。契約後も、引っ越しに向けて、様々な手続きが必要だったが、夫婦で協力して、一つ一つ丁寧にこなしていった。そして、ついに新居での生活がスタートした。新しい家は、賃貸マンションとは全く違う感覚だった。壁や床は、全て新しく、自分たちだけの空間。これからは、この家で、たくさんの思い出を重ねていきたい。新築一戸建て購入は、私たち夫婦にとって、大きな挑戦だったが、それ以上の喜びと達成感を与えてくれた。